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肘頭骨端線離開とは?

  • physical-infinity
  • 2017年4月25日
  • 読了時間: 2分

“肘の後方が痛い”という野球少年を診る機会がありました。

診断名は“肘頭骨端線閉鎖不全”でした。

あまり聞きなれない病名ですよね。

《骨端線閉鎖不全・骨端線離開》

後方型野球肘は肘関節後方の肘頭部における障害で、成長期では肘頭骨端線閉鎖不全として、成人では肘頭疲労骨折や肘頭部の骨棘などの関節症として見られることがあります。

病態の発生機序としては、上腕三頭筋の強い牽引力と肘頭と上腕骨の衝突やコッキング期から加速器にかけての外反ストレスなどが影響していると考えられています。

骨端線閉鎖不全及び骨端線離開は、いずれも成長期に発生します。肘頭骨端線閉鎖不全の治療の原則は、投球などのスポーツ活動中止による安静となっています。3〜8ヶ月間の保存療法で治癒したとの報告もあります。そのため、基本的には4ヶ月程度の投球中止による保存療法を行うべきだと考えられています。

安静による保存療法に抵抗する症例では、K-wireとsoft wireによる八の字締結法や、スクリューなどの内固定などの骨接合術が必要となります。

例1)保存療法が有効であった症例

例2)手術療法をおこなった症例

このような症状に陥らないようにするためにも、日常のコンディショニングや定期的なメディカルチェックが重要ですね。皆さんもしっかりと予防しましょう。

引用:後方型野球肘に対する治療 関節外科vol.27 no,8 (2008) より

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