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椎間板ヘルニアについて学びましょう

  • physical-infinity
  • 2017年10月13日
  • 読了時間: 2分

久しぶりの更新になります。

今回は、腰椎椎間板ヘルニアについて説明したいと思います。

何となく知っている方は多いと思いますが、再度確認してみましょう。

〈病態〉

腰椎椎間板ヘルニアは椎間板の変性を基盤として発症する。変性によって生じた線維輪の断裂部から、椎間板内部の髄核や線維輪、そして終板などの組織が脱出する。特徴的な自覚症状は腰痛や下肢の疼痛・しびれがあり、筋力低下を生じることもある。

〈発生に至るメカニズム〉

椎間板は体重を支える支持性、そして体幹の動きを許容する可動性という2つの機能を有する。この一見相反する2つの機能をかね備えるため、周囲が層状のコラーゲンからなる線維輪、そして内部がゲル状の髄核という二重の構造をとる。髄核には、水親和性が極めて高いプロテオグリカンが多く含まれており、そのため髄核内の水分含有量は極めて高く、これが椎間板の内圧を維持している。

椎間板は人体最大の無血管組織と言われており、直接血管の供給を受けずに、主に上下の終板から拡散機構によって栄養される。したがって椎間板の内部は常に低栄養、低酸素状態にさらされていることになり、ここに加重や運動によるストレスが常に加わることで、加齢による退行性変化が始まる。つまり、椎間板内の髄核細胞が障害を受け、それに伴いプロテオグリカンなどの細胞外基質の産性能が低下する。その結果、髄核内の水分含有量は低下し、椎間板内圧は低下する。椎間板は空気の抜けかかったタイアのようになるため、線維輪には加重や運動による負荷が過大にかかるようになり、亀裂、断裂が生じる。この線維輪の断裂部から椎間板内部の髄核組織や、線維輪及び終板の断片が脱出することにより、椎間板ヘルニアが生じる。

〈発生機転〉

直接の発生機転は不明な点が多い。しかし、発症の要因となる椎間板変性については、遺伝的素因や加齢、肥満、喫煙、そしてスポーツによる力学的負荷など、様々な要素が関係すると言われている。

引用文献:腰椎のリハビリテーションとコンディショニング

いかがでしたか?次回はリハビリの内容も載せていきたいと思います。

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