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肩の拘縮 一次性の拘縮について

  • physical-infinity
  • 2018年3月1日
  • 読了時間: 2分

肩の拘縮は一次性(いわゆる五十肩)と二次性(全身性、関連性、肩の局所性)に分けられます。

日本特有の表現である「五十肩」は厳密には一次性の拘縮と同義語です。しかし、現実には中高年に生じる肩の痛みや拘縮を包括して「五十肩」と表現することが多く、他科の医師、あるいは時に整形外科医までがその範疇を吟味することなく「五十肩」の名称を使用しているきらいがあり、除外診断としても使いにくい用語と言われています。

肩の専門医が使うときは、この一次性の拘縮を示すことが意味しています。

外傷歴や有痛弧の既往はなく、病歴を詳細に聞き出してみると、運転席に座って後部座席のものを取ろうとした、あるいはシートベルトを取ろうとしたなど、水平伸展の動作をきっかけにして発症していることが多いと言われています。つまり、何かのminor traumaが関与している可能性があります。

病期は一般に三つに分かれます。Freezing、frozen、thawing phaseの3つです。

Freezing phaseの期間は症例により異なります。1ないし2ヶ月のジクジクする自発痛や夜間痛を訴え、あるものは自発痛がなく、結髪や結帯のできないことから愁訴が始まります。

理学所見では、一般に筋萎縮は少なく、筋の緊張が低下していることが多いとされています。圧痛は烏口突起の外側の腱板疎部、上腕二頭筋腱溝、後方の棘下筋の筋腹、quadrilateral spaceに多く、腱板断裂に見られるような大結節の圧痛は少ないと言われています。

治療法としては各時期に応じた保存的療法が基本であるが、これについては多くの解説があるので、症状、時期等を踏まえてリハビリをすることが大切です。

引用文献;熊谷 純 肩関節の病態と治療—一次性拘縮について—

拘縮でも一次性と二次性があることを知らなかった人も多いのでは?40肩、50肩でも、なかなか治らない方はすでに2次性になっている方も多いはずです。違和感を感じていれば、肩の専門医を訪れてもいいかもしれませんね。

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