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関節唇損傷(SLAP損傷)って?

  • physical-infinity
  • 2017年5月13日
  • 読了時間: 2分

西武ドラ1今井が、登板白紙になりましたね。右肩の違和感を訴えてとのことです。キャンプ中に発症した、右肩関節唇の炎症とは異なる箇所と言われていますが、そもそも“関節唇の炎症”って・・・。

これを機会に、関節唇損傷(SLAP損傷)について勉強してみましょう。 

《SLAP(superior labrum anterior and posterior)損傷とは》

上方関節唇損傷に対し1990年にSnyderらが命名したもので、関節唇の毛羽立ちといった軽度の変性から関節唇骨付着部の剥離や上腕二頭筋長頭腱の断裂なども含めた病態で、形態的に4型に分類されています。

《SLAP損傷のSnyder分類》

TYPEⅠ:関節唇の毛羽立ち

TYPEⅡ:関節唇の剥離

TYPEⅢ:関節唇のバケツ柄断裂

TYPEⅣ:上腕二頭筋長頭腱−関節唇複合体の断裂

《SLAP損傷の治療方針》

投球障害肩に対する治療の第一選択は、保存療法とされています。しかし、線維軟骨である関節唇の損傷自体を保存的に修復・治癒させることは、現時点では困難とされており、投球障害肩一般における運動療法を適応させています。

《SLAP損傷の保存的治療》

痛みが強く、筋腱付着部や滑膜などに急性炎症が生じている時期は、投球禁止とし局所の安静を図ります。炎症所見の消退後、機能的障害の部位、程度に応じて徐々に運動療法を管理下のもと開始します。具体的には、関節可動域の改善、特に後方拘縮に対するストレッチング、腱板及び肩甲骨周囲菌に対する筋力強化訓練、肩関節複合体の運動訓練を行います。投球開始の目安は、機能的障害の改善と疼痛誘発テストの陰性化を目安とし、投球フォームのチェックも含め、段階的に進めていきます。

SLAP損傷と病名がついても、身体機能の正常化、投球フォームの改善によって、痛みが軽減することは多々見受けられます。痛みが続く場合は、まず近隣の病院を受診し、リハビリを開始するようにして下さいね。

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