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脳震盪について学ぼう!

  • physical-infinity
  • 2017年5月9日
  • 読了時間: 2分

今回は、脳震盪(しんとう)について学んでいきましょう。

意外とわからないことも多々あるので、知っていて損はないですよ。

《脳震盪とは》

“典型的には短い時間で症状が変化する一時的な脳の機能障害”

とされ、症状の持続はほんの数分間ということもある。そのため、見ている間に症状が改善したり、受傷したプレーヤーも「大丈夫」、「プレーできる」とかいうことがある。

脳震盪を受けた直後に症状が改善したように見えても、脳の機能は次の衝撃に耐えられるほど十分には回復していない。このような時に繰り返し衝撃を受けると、自然に治るものも治らない。この事実を忘れないようにして対応する必要がある。

《脳震盪の徴候》

意識消失、反応が鈍い、動かないで横たわっている、起き上がるのが遅い、平衡感覚が悪い、ふらついている、頭を抱えている、ぼーっとしている、表情が乏しい、混乱している、プレーを意識していない

脳震盪の症状(表1)

自覚症状:頭痛、めまい、霧の中にいる感じ、物が霞んで見える、気分不良、頚部圧迫感、頸部痛

他覚的所見:意識消失、痙攣、健忘、吐き気・嘔吐、バランスが悪い、音に敏感、光に過激

行動の変化;怒りやすい、悲しい感じ、いつもより感情的、疲れている、動きが鈍い

認知機能障害;思い出せない、集中力がない、混乱している、神経質・不安感がある

睡眠障害:寝つきが悪い、眠くなりやすい

脳震盪であれば、症状は時間の経過とともに消失していき、熟練者でも判断しにくくなる。しかし、受傷後数分の間に症状が一つでも確認できれば、脳震盪として扱う(表1)。上記の症状以外に脳震盪では認知機能を確認することも大切である。これには、注意力と記憶を見るMaddocksの質問(表2)が実践的で効果的だとされている。1つ以上の間違いがあれば脳震盪と判断する。

Maddocksの質問(表2)

  • ここはどこ(競技場等)ですか

  • 今は前半、後半(競技で変更)どちらですか。

  • 最後に得点したのは誰(どちらのチーム)ですか。

  • 最後(先週・最近)の対戦相手は。

  • 最後(先週・最近)の試合は勝ちましたか。

脳震盪は安静にしていれば自然に軽快します。しかし、受傷を繰り返すことで治りにくく重症化にもつながります。脳震盪の知識が、救命へとつながります。ぜひ、これを機会に脳震盪の知識が普及することを望みます。

参考文献

現場でのケアのヒント・指針 脳震蓋の診断と現場での対応   佐藤晴彦

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